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2023.06.30

第48回日本超音波検査学会で阿部拓也助教が学術論文賞、阿部ゼミ4年生がCongress Chairperson’s Award THE YOUNG Generations Award努力賞を受賞!

こんにちは!

第48回日本超音波検査学会で阿部拓也助教が学術論文賞、4年生がCongress Chairperson's Award THE YOUNG Generations Award努力賞を受賞されました✨

阿部拓也先生              阿部ゼミ4年生小形朔也さん

研究内容についてお話を伺いました!
「本研究では、シリンジ内に充填された超音波診断用造影剤をシリンジポンプに接続し、三方活栓を調整し閉鎖回路を作ることで、定量的な加圧を行う実験系を確立しました。また、崩壊したマイクロバブルの総数をデジタルマイクロスコープで算出し、造影効果をオリジナルファントムを用いることで評価しました。検討の結果、800mmHgまでの加圧ではマイクロバブルの総数は30%程度減少していましたが、造影効果は保たれていました。一方で、900mmHg以上の加圧ではマイクロバブルの総数は60%以上減少し、造影効果が欠如しました。この研究論文の発展的な研究として、900mmHg以上に加圧した造影剤を生体に投与した際の弊害についても検討しました。結果として、加圧後の造影剤は腎臓において多種の炎症性遺伝子の発現を惹起することを明らかにしました。これは、マイクロバブルが細血管での集積・滞留することで、血管内皮傷害を引き起こしている可能性があり、基礎疾患を持つ病態ではさらに傷害が助長する可能性を見出しました。
本研究の成果は、実臨床で起こり得る投与時の三方活栓開閉ミス(1000mmHg以上の加圧)が発生した際には、造影効果の欠如だけでなく、生体への弊害の存在を示唆しました。タスクシフトにより臨床検査技師が造影剤に関わる機会が増えてくることが予想されます。今後も基礎研究の立場から実臨床へ新たな知見を提示していきたいと考えています。」

受賞おめでとうございます👏

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